2010年4月アーカイブ

いわゆる非常勤行政委員の高額報酬問題につき、大阪高裁は、平成22年4月27日、実際の勤務1日当たりの報酬約10万7000円から約7万8000円のものにつき、「著しく妥当性を欠く。地方公共団体の裁量の範囲を逸脱して違法・無効」とし判断しました。全国でも同様訴訟が多数提起されており、無駄な公金支出・議会とのなれ合い等を警鐘を鳴らす重要な意味を持つと思われます。

なお、担当の吉原稔先生には、6月5日(土)午後から東北・北海道市民オンブズマンネットワークの主催の市民フォーラム(参加自由・無料)で、ご講演いただく予定です。

判決に関する記事↓。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010042700546

札幌地裁は、平成22年4月22日、耐震偽装マンションにつき、購入者の錯誤主張に基づき、「耐震強度などの基本的性能は購入の重要な動機。誤解に基づき合意した売買は無効であり、被告は代金を返還する責任を負う」として、販売業者である住友不動産に対し、総額約3億7千万円の返還を命じる判断を示しました。耐震偽装の一番の被害者は購入者ら消費者であり、被害救済がすすむことが期待されます。

地元・北海道新聞の記事です↓。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/227480.html

 

米軍基地反対、沖縄県民集会に9万人(ニュース)

普天間の米軍基地問題に対し、平成22年4月25日、沖縄県民集会に9万人が集まり基地反対の意思を示されました。単なる「移転」の問題ではなく、そもそも日本国内に何故米軍の基地をおかなければならないのか、その必要性・法的根拠から問題を考える必要があるでしょう。

地元マスコミによる報道です。1面トップ等も見られます↓。

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-04-25_6019/

講演・日置雅晴氏『建築紛争の背景と今後の展望』(報告)

平成22年4月24日、お知らせでご案内していた下記講演が開催されました。日置先生からは神楽坂でのご活動や世界の住環境、ご担当の鞆の浦訴訟等のお話をいただき、「100年住宅であっても、住環境が伴わなければ意味がなくなる」との視点が示されました。多数のご参加、ありがとうございました。

日置先生も所属する「景観と住環境を考える全国ネットワーク」のページ↓。

http://machi-kaeru.com/

                      記 (開催済み)
日時 4月24日(土)14時~
場所 弁護士会館4階大ホール(仙台市青葉区一番町2ー9-18)
内容 『建築紛争の背景と今後の展望』
    -なぜ日本で建築紛争が絶えないのか-
講師 日置 雅晴
    景観と住環境を考える全国ネットワーク代表
    弁護士・早稲田大学法科大学院教授

結婚相手紹介トラブルが多発(被害実態、裁判例など)

結婚相手紹介のトラブル・被害が多発しています。被害実態やクーリングオフ等の対応策について、国民生活センターのホームページに掲載されています(下記アドレス)。解約、慰謝料を認めた裁判例として大阪地裁平成20年5月9日判決があります。

国民生活センター・結婚相手紹介に関するページ↓

http://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/kekkonservice.html

 

仙台高裁は、平成22年4月22日、携帯電話機をポケットに入れて使用していたところ低温熱傷の被害を被った事案につき、被害者が原因究明のために要した費用150万円、企業側の不誠実な対応等による精神的苦痛を被ったとして慰謝料50万円を含む合計221万2370円を、製造者パナソニックモバイルコミニュケーションズに命じる判決を言い渡しました。吉岡和弘弁護士、山田いずみ弁護士、柘植直也弁護士と弁護団で担当させていただいた事案で、製造物責任法による被害救済を図ったことはもとより、原因究明を怠り、消費者に泣き寝入りをせまるごとき企業の対応に警鐘をならす意味ある判決です。

 

東北電力が、昨年(平成21年)9月に、福島第一、福島第二両原子力発電所の耐震安全性評価で、原子炉建屋の解析に使用した基礎数値に誤りがあったことを把握しながら、今月上旬まで国や県に報告していなかったことが明らかになりました。このような態度の東北電力が「再計算では問題なかった」と述べたところで、住民側の信頼は得られないでしょう。ニュース記事↓。

http://www.kfb.co.jp/news/index.cgi?n=2010042011

明石花火歩道事故で元副署長を強制起訴(ニュース)

平成13年7月に兵庫県明石市の花火大会の際に多数の死傷者を生じさせた歩道橋事故に関し、元明石署副署長が、業務上過失致死傷罪で在宅起訴されました。改正検察審査会法に基づく強制起訴であり、初めてのケースです。

強制起訴の仕組み、慰霊碑・指定弁護士らの写真など↓。

http://www.asahi.com/national/update/0420/OSK201004200045.html

先物業者(ジャイコム株式会社)との商品先物取引につき、平成21年12月10日、仙台高裁において消費者契約法(4条1項2号・断定的利益判断の提供)に基づき、委託契約を取り消し、全額返還を認めた判決が出されています。消費者被害救済に役立つ判断で、確定しています。なお、吉岡和弘弁護士、山田いずみ弁護士と弁護団で担当させていただいた事案です。

東京地裁は、平成21年6月19日、亀頭コラーゲン注入方法が一般に認められなかった術式であったことを告げなかったとして、不利益事実の不告知として消費者契約法による取消を認め、代金返還等を認める判決を出しました(判例時報2058号69頁)。

包茎手術被害は近時多発しており、被害救済に役立つ判例でしょう。加害の手口、被害の実態、救済手段等につき、東京都の消費者被害救済委員会の報告が参考になります↓。

http://www.metro.tokyo.jp/INET/KONDAN/2008/07/40i7o700.htm

 

水俣病、国が一定の救済策の方向へ(ニュース)

政府は、平成22年4月16日、水俣病未認定患者の救済方針を閣議決定しました。被害者の方々の苦しみは筆舌しがたいものです。閣議決定は被害救済のための大きな一歩ではありますが、今後の具体的内容こそが重要です。また、私たちも水俣病の原因・悲惨さ等を再認識することが被害救済を進める力になりましょう。

水俣病の概要(新潟県水俣病資料館より)↓。

http://www.fureaikan.net/minamata/

 

札幌地裁は、平成21年10月29日、いわゆる耐震偽装マンションにつき、補修や再分譲・賃貸するとしても費用回収は容易ではなく、「実質的に無価値」と判断しました(判例時報2064号83頁)。

事案は、販売者デベロッパーと設計・監理者との間の紛争ですが、耐震偽装被害の一般消費者の方々の被害救済にも参考となる裁判例でしょう。

 

宮城県内の「仙台(青葉区一番町)」「古川」「気仙沼(三陸海岸)」「登米」「大河原(県南)」「石巻」の6ヵ所に法律相談センターを設置し、仙台弁護士会所属の弁護士が法律相談にあたっています。多重債務相談などは無料相談となっています。

詳しくは、下記仙台弁護士会ホームページをご覧下さい。

http://www.senben.org/consult

最高裁は、平成22年4月13日、名誉毀損・侮辱的書き込み被害に関するネット接続業者(プロバイダ)の賠償責任につき、『権利侵害が明白であることなどを認識し、又はその旨認識することができなかったことに重大な過失がある場合にのみ、損害賠償責任を負う』との判断基準を示しました。この事案の結論としては、賠償責任は否定しました。先の4月8日判決と併せ、実務の1つの基準となるでしょう。

平成22年4月13日判決・最高裁ホームページ↓。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=80104&hanreiKbn=01

 

いわゆる向玉(差玉向)における業者の説明・通知義務を認めた最高裁判例です。平成21年7月16日判決は判例時報2066号121頁にも掲載されています。本来、委託を受けた業者が、顧客と反対玉を保持するような利益双反取引は、いわば客殺しの手法であり、仮に説明・通知があったとしても認められるべきものではないと思われます。もっとも、これまでの裁判例からみれば、下記最高裁の判断は大きな意味をもち、被害救済に役立つものと思われます。

最高裁平成21年7月16日判決↓(最高裁HP)。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=01&hanreiNo=37836&hanreiKbn=01

最高裁平成21年12月18日判決↓(最高裁HP)。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=01&hanreiNo=38278&hanreiKbn=01

井上ひさしさん、ご逝去される(H22・4・9)

井上ひさしさんが、4月9日、ご逝去されました。宮城県仙台市で中学・高校生活を送られ、平和憲法を守るための「9条の会」の呼びかけ人でもありました。心よりご冥福をお祈りいたします。

憲法9条の会のホームページ↓。

http://www.9-jo.jp/

ご遺族のコメント等の記事↓。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100411-00000009-maip-soci

法定相続分を大きく上回る取得者に対し、当該遺産分割協議が国税徴収法39条にいう「第三者に利益を与える場合」に当たるとして、取得者に対する第二次納税義務が肯定された事案です。当該事案は取得割合の大きさもありますが、遺産分割協議の際に注意を要しましょう。判決文は、最新の判例時報2066号14頁以下に掲載され、また、下記最高裁のホームページにも掲載されています↓。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38248&hanreiKbn=01

東京地裁において、平成22年4月9日、沖縄返還(1972年)をめぐる日米密約(費用肩代わり等)の存在・文書を認める判決が出されました。画期的な判決です。以下、関係情報です。

原告の西山太吉さんの写真・コメント入り記事↓。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100410-OYT1T00061.htm

2009年12月5日のオンブズマンネットワークでの西山太吉さんの講演の様子・感想・など(写真あり)↓。

http://sendai-ombuds.net/network/

外務省による調査結果等(外務省HP)↓。

http://www.mofa.go.jp/Mofaj/Gaiko/mitsuyaku.html

インターネット上の名誉毀損被害に関し、最高裁は、平成22年4月8日、接続業者(経由プロバイダ)の発信者の氏名・住所等の開示責任を認める判断を示しました。業者はNTTドコモです。インターネットの匿名性による被害救済に途を開くものと思われます。判決文は最高裁ホームページに掲載されています↓。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=80093&hanreiKbn=01

仙台弁護士会会長に新里宏二弁護士

任期は2010年4月1日から1年間です。多重債務問題はじめ消費者被害救済など社会的に弱い立場にある人々の側にたって活動されてきた弁護士です。仙台弁護士会ホームページに写真・所信表明が掲載されています↓。

http://www.senben.org/about_senben

冤罪事件として争われてきた名張毒ぶどう酒事件につき、平成22年4月6日、最高裁は、名古屋高裁の再審不開始決定を取り消し、再度、名古屋高裁での審理を命じました(差し戻し)。これによって再審が開始される可能性が高まりました。

4月6日付けで日弁連会長声明も出されています↓。

http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/statement/100406_2.html

宮城二華高(旧宮城二女高)の体育館新築工事で、厚生労働省の指針値を超えるアセトアルデヒドが確認されたとのことです。厚生労働省の指針値は身体の安全確保のための最低基準と解されますし、宮城二華高では過去にも化学物質放散で生徒に被害が生じていますから、根本的な対策・責任負担が図られるべきでしょう。なお、シックハウスによる健康被害も含めた業者側の賠償責任を認めた裁判例として、東京地裁平成21年10月1日付け判決があります。

http://www.kahoku.co.jp/news/2010/04/20100406t13015.htm

仙台空港アクセス線は、2009年度3月期決算で7億1000万円の営業損失を計上しています。公共事業における杜撰な需要予測のつけは結局私たち市民にまわってきます。多くのケースは「やむをえなかった」ものではなく、「普通にチェックすれば杜撰さに気づけた」ものです。県(行政)はもとより、本来、事業の採算性等をチェックすべき議会・議員の責任が問われる問題です。

http://www.kahoku.co.jp/news/2010/04/20100404t11011.htm

 

大阪府内のハローワークで課長級の統括指導教官による職場内セクハラの事案です。処分対象の行為は単発的なもののように報道されていますが、継続的労働関係のなかでの出来事ですから、再発防止のためには、日常的な問題がなかったかどうか・周りの監督状況はどうであったか等々、きちんと調査・原因分析がなされる必要がありましょう。

http://webnews.asahi.co.jp/abc_2_005_20100402012.html

ゲーム開発名目で出資を募る~出資法違反で強制捜査

携帯ゲームの開発販売への出資名目で約100億円を集めたとして、「ソシエゴ」(東京都中央区)などへ強制捜査が行われたとの報道がありました。『投資』関連の被害はあとを絶たちません。根本的には我が国の投資関係規制のあり方の問題でもありましょうが、被害者への注意喚起ばかりでなく、『加害者』『違法者』に対する厳しい対応こそが必要です。

http://mainichi.jp/select/today/news/20100401k0000m040121000c.html

仙台市民オンブズマン、政務調査費の監査請求行う

仙台市民オンブズマンは、平成22年3月30日、仙台市議員の政務調査費の使い方等につき、監査請求を行いました。政務調査費は税金により負担されていますが、1万円以下の支出には領収書がいらないこと、芋煮会や自家用車タイヤ購入費用にあてらえるなど、私たち市民からは信じがたい実態となっています。下記仙台市民オンブズマンのHPに詳しいです。

http://sendai-ombuds.net/seimuchousahi/2010/03/post-16.html

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