2010年5月アーカイブ

平成22年5月26日、仙台市議会議員の政務調査費用に関する監査結果が出されました。非常にあまい監査であり、返還を求める金額も極めて限定的です。監査対象となった政務調査内容の杜撰さ、本件監査のあまさ等について、監査結果全文ととともに、仙台市民オンブズマンのホームページが詳しいです。

仙台市民オンブズマン・上記監査に関するページ↓。

http://sendai-ombuds.net/seimuchousahi/2010/05/post-19.html

法廷傍聴会のご案内(仙台弁護士会主催)

仙台弁護士会では、『法廷傍聴会』を実施しております。実際に裁判を傍聴いただき、その後に弁護士との意見交換の場があります(無料)。実施日・申込方法などは、下記、仙台弁護士会のご案内のページでご確認下さい。

法廷傍聴会のご案内(仙台弁護士会ホームページ)↓。

http://www.senben.org/event01

高齢者に対し、電話等で、「短歌・俳句を新聞に掲載しませんか」等との勧誘による被害相談が急増しています。1件ごとの契約金額が数万円であり、泣き寝入りしている被害者も多いようですが、迷惑勧誘、本当に掲載されているか確認できない事例、次々勧誘等々被害が拡大している状況です。法的にはクーリングオフ等による支払拒絶・代金返還、不法行為による損害賠償などが考えられますが、まずもって被害実態を知ることが大切です。

被害急増の実態について・国民生活センターHP↓。

http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20100407_1.pdf

アスベスト(石綿)粉じん被害につき、大阪地裁は、「国が権限を行使しなかったため、石綿粉塵(ふんじん)の抑制が進まず被害の拡大を招いた」として、国に総額4億円を超える賠償を命じる判断を示しました。アスベストなどの被害は、民民の問題に矮小化されてはならず、国こそが防止でき、かつ、防止すべき方策を講じるべき立場にあるのですから、判決にとどまらず、被害救済のための積極的施策がとられるべきです。

判決のニュース↓。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100519/trl1005192128009-n1.htm

厚生労働者のアスベストのページ↓。 

http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/sekimen/index.html

論文データの不正流用などを理由に懲戒解雇された東北大元助教が、懲戒解雇処分無効などを求めた仮処分申立てにつき、仙台地裁は、流用の真偽を不明とし「論文のデータ画像を目視して類似性が認められたからといって、流用と結論付けるのは早計」、「研究者の一生を左右しかねない行為の認定や手続きで妥当性を欠いていると強く推認できる」などと述べ、解雇を無効とし、賃金支払いを命じました。

「労働」「解雇」の本質論から労働者の権利を守る意義ある決定と思われます。

河北新報記事↓。

http://www.kahoku.co.jp/news/2010/05/20100518t13027.htm

国民投票法の施行とその問題点(日弁連意見など)

5月18日、憲法改正に関する国民投票法が施行されました。現在の平和憲法を変更する必要性・合理性は存しないと思われますが、そうした立場をおくとしても、同法は、最低投票率の定めがないなど重大な問題点が多数含まれます。

同法の問題点を指摘する制定時の日弁連会長声明(2007年5月14日)↓

http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/statement/070514.html

夫から妻に対する離婚等請求事件において、夫婦共有財産であるマンションにつき、清算的財産分与として、夫持分(8割程度)は夫が取得するとした上、扶養的財産分与として、「夫は妻に対し同マンションを賃貸せよ」との判決が出されました(判例時報2069号50頁)。離婚に伴う財産分与として実務上も参考になると思われます。

振り込め詐欺グループの「キング」と呼ばれる元リーダーに対し、被害者計64人(31道府県)が損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁において、全被害額に慰謝料などを加えた計約3億1000万円の支払いを命じる判決が出されました。振り込め詐欺による深刻な被害実態はいうに及びません。加害の手口・加害者の人物像等については、NHKスペシャル「職業詐欺」取材班による「職業 振り込め詐欺」(ディスカバー携書)が、事実取材に基づき報告しています。

いわゆるパチンコ・パチスロ必勝法詐欺被害が多発していますが、現実には詐欺業者(加害者)が行方不明となり被害回復が困難なケースも少なくありません。雑誌広告が詐欺の現実化の手法とされている面もあり、また、本来は広告主の属性・所在等も把握しておくべきものと思われ、本判決は、雑誌社に加重な負担を求めるものではなく、また、被害者救済の途をひろげる有意な判決と思われます。なお、新聞社の調査義務等を認めた最高裁判例(平成1年9月19日・事案の結論としては義務違反なしとするもの)の判断枠組みによっているようです。

判決に関する報道↓。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100512-00000157-jij-soci

 

日弁連会長に宇都宮健児弁護士(日弁連HPに挨拶あり)

日弁連の会長の任期は2年間です。宇都宮健児弁護士は反貧困ネットワーク代表もつとめられ、多重債務・貧困問題に市民とともに取り組まれてきた弁護士です。日弁連ホームページに挨拶がのっております↓。

http://www.nichibenren.or.jp/ja/jfba_info/kaityou_aisatsu/kaityou_aisatsu2010.html

大きく報道されているとおり、パロマ製給湯器の一酸化炭素中毒死亡事故につき、元社長(代表者)に対し、小林被告に禁固1年6月、執行猶予3年(求刑禁固2年)、元品質管理部長に対し、禁固1年、執行猶予3年(求刑禁固1年6月)を言い渡しました。死亡等の被害を知りながら人命優先の措置を怠ったものであり、改めて原因究明・民事上の賠償に関する製造者としての責任ある対応がのぞまれます。

民事関係の動向など↓。

http://www.news-pj.net/npj/2008/paroma-20080118.html

法(訴訟)技術的な論点ですが、いわゆる違法性の承継(2個の行政処分が時をおいて行われる場合に、後続処分の取消訴訟において、その違法事由として先行処分の違法性を主張すること・後続処分へ違法性が承継されること)の問題につき、建築確認取消訴訟において、最高裁は、「安全認定が行われた上での建築確認がされている場合、安全確認が取り消されていなくとも、建築確認の取消訴訟において、安全確認が違法であるために本件条例四条一項所定の接道義務違反があると主張することは許されると解するのが相当である。」との判断を示しました。建築取消訴訟における事例判断とはいわれますが、司法救済をもとめる途を拡げる意味はあり、実務上も重要なものです。

判決文(最高裁HP)↓。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=01&hanreiNo=38272&hanreiKbn=01

岩手県宮古病院、採用予定者が医師詐称(ニュース)

岩手県立宮古病院が勤務医としての採用予定者(女性)が、医師免許がないのに医師を詐称していたとして、宮古署は5月9日までに、医師法違反(名称の使用制限)の疑いで、同人を現行犯逮捕したとのことです。

医師名称の詐称は金50万円以下の罰金刑ですが、詐称だけでなく、医業を行っていれば、3年以下の懲役・金200万円以下の罰金の選択或いは併科刑となります。

これから事件の具体的手口・背景等が明らかにされるでしょうが、医師不足・医師採用システムさらには日本の医療全体ににかかわる重大な問題かも知れません。

事件報道記事↓。

http://www.kahoku.co.jp/news/2010/05/20100510t33019.htm

 

 

複数の検察官が、身柄拘束の被疑者に対して、「君の弁護人は弁護士になって何年目か知っているか」「1年経っていないぞ」「あんな弁護士がついて君もかわいそうやね」「あんな人のことよく信じるね」などと述べたり、机の天板を蹴り上げ「誰がお前らなんかのこと信じるんや」「強盗致傷にもっていく」「とことんやったるからな」などと発言・威嚇したことにつき、違法性を認め、賠償を命じる判決が出されています(京都地裁H21・9・29判決・判例時報2062号122頁)。

上記各発言が「被疑者ノート」「接見ノート」という日記的資料に基づいて認定されている点も、実務上とても参考になるものと思われます。

 

宮城県警、万引犯を誤認逮捕で3日間拘束(ニュース)

宮城県警は、万引事案に関し、誤認逮捕(5月1日逮捕、4日釈放)したとのことです。被害者にとって、失われた3日間(勾留に至っていなければ72時間)は、回復し得ない時間でしょう。捜査の必要性と、身体を強制的に拘束する必要性・許容性を、慎重に区別する必要があります。

事案概要↓。

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100505ddm041040067000c.html

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