2010年9月アーカイブ

売買目的物である新築建物に重大な瑕疵があり立て替えざるを得ないような場合につき、業者側から「これまで居住してきた利益や、建て替えによって耐用年数が伸長する利益」は損害額から控除されるべきとの主張につき、最高裁は、「損益相殺ないし損益相殺的な調整の対象として損害額から控除することはできないと解するのが相当である」と判示しました(判例時報2082号55頁)。

欠陥住宅に住まわざるを得ず、また、建て替え等の負担を余儀なくされる被害者から見れば当然のことかも知れませんが、これまで業者側から度々主張されてきたものであり、誤った裁判例もあったことから、実務上も重要な意味を有する判例です。

 

被害者が一方的に暴行・傷害を受け死亡したものの、警察が「喧嘩」「たいまん」などの発表を行い、これに基づく報道がなされたため、被害者遺族が被害者の名誉が毀損され、敬愛追慕の感情が侵害され精神的苦痛を被ったとして、慰謝料請求(国家賠償請求)を行っていた事案につき、松山地裁は、約11万円の賠償を認めました(判例時報2080号63頁)。

被害者側の名誉回復の観点から参考になる判断と思われます。

札幌地裁で争われていた、自衛官(女性)が上司たる自衛官から性暴力を受け、さらに、係る被害につき訴訟を提起したところ、不当に再任用を拒否された事案につき、平成22年7月29日、札幌地裁(民事第3部・橋詰均裁判長)は、国(自衛隊)の責任を認め、国に対し金580万円(慰謝料500万円、弁護士費用80万円)の支払いを命じました。

国は判決内容を争えない(否定できない)と判断したのでしょう。控訴せずに上記判決は確定しました。

判決の重要性はもとより、原告の提訴に至る勇気、原告・支援者・弁護団のご活動に敬意を表します。

詳細は、NPJのホームページ内の下記アドレスでご参照いただけます。

http://www.news-pj.net/request/joseijieikanjinken/index.html

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