2012年1月アーカイブ

実務で境界をめぐる事案は多いですが、境界標(杭)の設置そのものを判決で認める事例は稀なケースと思われます(判時2131号72頁)。条文としては民法223条が「土地の所有者は、隣地の所有者と共同の費用で、境界標を設けることができる。」と規定しています。判決主文は次のとおりです。

※ 東京地裁H23・7・15 判決主文

1 被告(反訴原告)らは,原告(反訴被告)らに対し,被告(反訴原告)らの費用負担 を一,原告(反訴被告)らの費用負担を一とする割合の費用負担をもって,別紙図面1及び2の点ロと点ハ上にコンクリート杭製の境界標を設置せよ。

2 被告(反訴原告)Y1は,原告(反訴被告)らに対し,被告(反訴原告)Y1の費用負担を1,原告(反訴被告)らの費用負担を1とする割合の費用負担をもって,別紙図面1及び2の点ロと点Aを直線で結ぶ線上に,点ロを起点として既存のブロック塀が存する地点まで,高さ1.62メートル,幅0.1メートルの8段積みブロック塀を築造せよ。

3 被告(反訴原告)らの反訴請求をいずれも棄却する。

4 訴訟費用は,本訴反訴を通じ,被告(反訴原告)らの負担とする。

既にグローバルアイズ社は破産していますが、関与者が逮捕されました。刑事責任の解明はこれからでしょうが、きちんとした資金の流れ・実態解明が図られることをのぞみます。

 

毎日新聞ニュース↓
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120111k0000e040170000c.html

※ 上記ニュースから~被害者と弁護士の声

・ 被害者の声~ 孫の学費が...被害者落胆
 グローバルアイズの主な営業拠点は札幌市にあった。被害対策弁護団によると、被害者の手元に戻った現金は出資額のわずか1.1%。同市内の70代女性は「孫の学費のために貯金していたお金だったのに......」と自責の念が消えない。
 この女性が自宅を訪れたグローバルアイズの男性社員から「モンゴルファンド」の投資を勧誘されたのは09年4月ごろ。「口下手で一生懸命なので可哀そうになってしまった」。同情のつもりで数十万円の投資を決めた。社員はその後何度も訪れ投資を勧誘。出資額は9月までに約400万円まで膨らんだ。
 破綻を知ったのは10年3月。社員が真っ青な顔つきで訪ねてきて「倒産したみたい」と告げた。当初は「社員はどうなるのだろう」と心配したが、預けた資金が戻らないと知り悔しさが募った。「最初はきちんと配当も出ていたので信用してしまった。本当に情けない」とため息をつく。

・ 弁護士のコメント

 弁護団によると、同社が集めた資金は一部を除き、ほとんど運用された形跡がなかったという。荻野一郎弁護士(札幌弁護士会)は「勧誘して金融商品を売り続けないと配当できない仕組みだった」と指摘する。

 

親権停止制度など(民法改正・裁判所HPに説明あります)

児童虐待等を防止する目的で、民法の一部が改正され(平成23年6月)、本年4月1日から施行されることとなりました。裁判所のHPで、概要が説明されています。

「新しい親権制限の制度」裁判所HP http://www.courts.go.jp/saiban/wadai/pdf/2401.pdf

仙台市・宅地被害の情報提供・相談窓口(仙台市HP)

仙台市がホームページに掲載したとのことです。

そのページ http://www.city.sendai.jp/jutaku/takuchihisai.html

概要を把握するのには役立ちますが、実際の救済のためには担当部署へ直接問い合わせるほうが早いかと思われます。HP掲載の専門相談ダイヤル・担当部署は以下のとおりです。

※ 復旧工事等の相談窓口

  仙台市調整課 電話022-214-8304

  (1月10日以降、平日午前9時~午後4時に予約をするようです)

※ 担当部署

  都市整備局開発調整課
  仙台市青葉区二日町1番1号 市役所北庁舎4階
  電話 : 022-214-8304 ファクス : 022-211-1918
  メールアドレス : tos009410@city.sendai.jp

 

ご参考程度ですが、いわゆる法曹三者とよばれる団体・組織のトップの挨拶です。内容はもとより、裁判所は当該ページでは長官のお名前が見当たらないなど、団体・組織の雰囲気も現れています。

○ 宇都宮健児・日弁連会長

http://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/message.html

○ 竹崎博允・最高裁長官

http://www.courts.go.jp/about/topics/2401.html

○ 笠間治雄・検事総長

http://www.kensatsu.go.jp/

少し前の判例ですが、預金債権は通常相続分に従って分割されると理解されていますから(最高裁S29・4・8)、相続問題の処理・解決にあたって注意・参考となる判断です。判決文で示された理由は次のとおりです。

最高裁HP http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=80749&hanreiKbn=02

判時2098号51頁など

「郵便貯金法は,定額郵便貯金につき,一定の据置期間を定め,分割払戻しをしないとの条件で一定の金額を一時に預入するものと定め(7条1項3号),預入金額も一定の金額に限定している(同条2項,郵便貯金規則83条の11)。同法が定額郵便貯金を上記のような制限の下に預け入れられる貯金として定める趣旨は,多数の預金者を対象とした大量の事務処理を迅速かつ画一的に処理する必要上,預入金額を一定額に限定し,貯金の管理を容易にして,定額郵便貯金に係る事務の定型化,簡素化を図ることにある。ところが,定額郵便貯金債権が相続により分割されると解すると,それに応じた利子を含めた債権額の計算が必要になる事態を生じかねず,定額郵便貯金に係る事務の定型化,簡素化を図るという趣旨に反する。他方,同債権が相続により分割されると解したとしても,同債権には上記条件が付されている以上,共同相続人は共同して全額の払戻しを求めざるを得ず,単独でこれを行使する余地はないのであるから,そのように解する意義は乏しい。これらの点にかんがみれば,同法は同債権の分割を許容するものではなく,同債権は,その預金者が死亡したからといって,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはないものというべきである。」

預金債権を差し押さえるためには、同じ銀行でありながら、支店毎に手続きをとるべきだというのが旧来の考え方でした。しかしながら、この考え方ですと、銀行が名寄せ可能なシステムを有していること、そもそも銀行は各支店ではなく当該銀行自体がひとつの権利主体であること、民事訴訟で権利が確定しながら現実の回収が困難となり、ひるがっては民事訴訟という法制度自体の信頼性・有用性が揺らぎつつあること等々の問題があり、近時、強制執行の場面で、こうした問題をのりこえる決定例が多数出されるようになっています。本件は、全店一括順位付け方式による特定を否定した最高裁H23・9・20(判時2129号41頁)の後の判断でもあり、重要な意義を有すると思われます(判時2130号4頁)。

 

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