2012年11月アーカイブ

東京地裁、は家庭用シュレッダーを使用していたところ、当該シュレッダーが破裂したため、右耳難聴等の被害が生じた事案につき、製造業者に対し、製造物責任法に基づき、約3900万円の賠償を命じました(平成24年11月26日・公刊物未掲載)。

業者の反論に対し、「原因については十分に解明されていないものの、カッターカバー内に細断くずが滞留し続けた事実自体が本件シュレッダーの欠陥と評価せざるを得ない」として排斥しており、携帯電話やけど事件仙台高裁判決(平成22年4月22日・下記アドレスご参照で示された製造物責任法の趣旨から消費者側の主張・立証を適格に把握する判断と思われ、今後の被害救済に大きな力となる裁判例と思われます。

仙台高裁判決 http://www.kc-law.jp/myblog/2010/04/post-30.html

国民生活センターPL事案一覧 http://www.kokusen.go.jp/pl_l/index.html

 

本来の議員活動とはほど遠い使われ方をされ、裁判所からも「違法」の判断が重ねられてきた地方議員の「政務調査費」が、殆ど審議なく「政務活動費(セイカツヒ)」に法律の言葉がかえられ、「違法」な支出を、免れる危険性が生じています。この問題につき、仙台市民オンブズマン・タイアップグループが緊急市民集会を開催するとのことです。

国政選挙はじめ多くの問題がありますが、市民として、自らの目で事実を知り、考え、監視・意見表明していくことも大事です。そのためにとても有意義な集会と思われ、ご案内致します。

仙台市民オンブズマンのホームページ・案内(チラシにもアクセスできます)

http://sendai-ombuds.net/seimuchousahi/2012/11/post-35.html

本件は、美術商が売主となり、著名な収集家所蔵の古伊万里焼、ルノワール作と告げられた絵画等の売買につき、いずれも贋作(或いは真贋が問題となるもの)であった事案で、「殊に、売主が専門家、買主が一般人である場合には、売主たる専門家は、そのような事実(注:前所有者や入手経路等)についても正確に伝えるべきであり、また、一般人である買主が売買対象の美術品の入手経路について誤解している場合には、売買契約を締結しようとする者として、これを正すべき信義則上の義務もあるということができる。」「このような専門家である売主(その代表者)と一般人である買主との間の本件絵画一のような高額な美術取引においては、売主となろうとする専門家は、買主となろうとする一般人に対し、当該美術品の市場における価値を正確に伝える信義則上の義務があるというべきである。」などと判示し、錯誤無効、売主の賠償責任を認めた事案です(判例時報2162号86頁)。

控訴されているようですが、事案が珍しい感があることはおくとしても、専門家の責任の参考となる判断と思われます。なお、美術品の真贋に関する裁判例は、上記判例時報の解説部分にいくつか例があげられています。

 

仮に権利が存するとしても、裁判所を通じないで強制執行的な行為ができるとすると、社会秩序の混乱・社会的弱者の権利侵害等が生じることから、私人の権利実現は司法手続きを通じて行うという原則があり、自力執行の禁止(自力救済の禁止、自救行為の禁止)といわれています。

本裁判例は、自力執行を行った土地所有者らに対し、「他人の所有物及びこれを使用収益する利益を侵害する行為であり、許されざる自救行為として違法であることは明らかである。」と判示し、結論として、約540万円の損害賠償を命じました(判例時報2160号47頁)。

実務上参考となることのほか、法の原則、権利の存在と行使等を考える題材としてアップさせていただきました。

福岡高裁は、加害者側の保険会社の対応につき「事故から3年たった後にも加害者側に過失があることを前提として示談交渉がなされたいたことを考えれば、不誠実な態度であるとのそしりを免れない。」として、通常の事案に比し、慰謝料を増額し加害者側に賠償を命じました(判例時報2161号54頁)。一審判決も同様の判断であり、福岡高裁判決も確定しています。

交通事故被害において、加害者側の保険会社が窓口となることも少なくないですが、残念ながら、被害者や事故当事者・関係者の「気持ち」に寄り添った対応が大きく欠けていると感じざるを得ないことも少なくなく、本判決は、こうした保険会社の対応へ警鐘をならすものもあります。

交通事故被害救済に参考となる裁判例(考え方)です。

 

復興庁による現状の報告書です。復興予算の問題も含め、全体像がみえにくいなか、予算・法制度・特区等々の全般にわたるもので、1つの参考資料となるかとは思われます↓。

http://www.reconstruction.go.jp/topics/20121016_sanko02.pdf

日弁連の消費者問題対策委員会では、ときどきの消費者問題に関する裁判例。最新情報等をのせた消費者問題ニュースを年6回発行しています。「難しすぎない」「比較的コンパクト」で、消費者問題に関する情報を知るために有用かと思い、アップしました。

日弁連HPの掲載ページ↓(目次の右の方にPDFを開くところがあります)

http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/consumer.html#syouhisya_07