2014年5月アーカイブ

裁判所ホームページに掲載されています。

高裁の判断は強く批判されるべきものであり、最高裁平成26年3月24日の結論が妥当なことはもとより、「使用者は、必ずしも労働者からの申告がなくても、その健康に関わる労働環境等に十分な注意を払うべき安全配慮義務を負っているところ、上記のように労働者にとって過重な業務が続く中でその体調の悪化が看取される場合には、上記のような情報については労働者本人からの積極的な申告が期待し難いことを前提とした上で、必要に応じてその業務を軽減するなど労働者の心身の健康への配慮に努める必要があるものというべきである。」と判示される点など、労働者保護の観点からも重要な判例と思われます。

労働契約法は、解雇規制につき、(1)期間の定めのない労働契約の場合には「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」(16条)とし、(2)期間の定めのある労働契約の場合には「やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。」(17条1項)として異なった表現・要件としていますが、大阪地裁平成25年6月20日(労働判例1085号87頁)は、(2)にいう「やむを得ない事由」とは、(1)より厳格なものとみるべきであり、期間満了を待つことなく直ちに雇用を終了せざるを得ないような特別の重大な事由と解されると判示しました。

労働契約法17条に関する裁判例として参考になると思われます。

労働基準法116条2項は「この法律は、同居の親族のみを使用する事業及び家事使用人については、適用しない。」と規定し、家事使用人を法の保護の対象から除外しています。この点、東京地裁平成25年9月11日(労働判例1085号60頁)は、「家事使用人であっても、本来的には労働者であることからすれば、この適用除外の範囲については、厳格に解するのが相当である。」と判示し、ベビーシッターの労働者性を認定し、地位確認・賃金支払請求を認めました。

労働基準法116条2項に関する裁判例は多くはありませんが、労働基準法の趣旨を踏まえた判断事例として参考になると思われます。

東京地裁平成25年1月31日(判例時報2200号86頁)は、擁壁補修費用310万円超などを損害として認めました(仲介業者は別)。土地。擁壁の耐震性は極めて重要な要素であり、擁壁の耐震性欠如を瑕疵と認めた事例、また、仲介業者の説明義務の実質化を図る事例として、参考になると思われます。

刺激的な表題の書籍ですが、近時の中国の実相を知る分かりやすい内容です。日本が数年前と比べて大きく変化したところと、そう変わらないところがあるように、中国でも同様のようです。40歳代の現代的視点から、格差社会の構造、身柄拘束の意味等々、テレビ報道ではみることのできない現実が書かれています。