弁護士メモ|千葉晃平のひとこと
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  • モンゴル投資詐欺容疑で逮捕・グローバルアイズ元社長ら(ニュース)

    既にグローバルアイズ社は破産していますが、関与者が逮捕されました。刑事責任の解明はこれからでしょうが、きちんとした資金の流れ・実態解明が図られることをのぞみます。

     

    毎日新聞ニュース↓
    http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120111k0000e040170000c.html

    ※ 上記ニュースから~被害者と弁護士の声

    ・ 被害者の声~ 孫の学費が…被害者落胆
     グローバルアイズの主な営業拠点は札幌市にあった。被害対策弁護団によると、被害者の手元に戻った現金は出資額のわずか1.1%。同市内の70代女性は「孫の学費のために貯金していたお金だったのに……」と自責の念が消えない。
     この女性が自宅を訪れたグローバルアイズの男性社員から「モンゴルファンド」の投資を勧誘されたのは09年4月ごろ。「口下手で一生懸命なので可哀そうになってしまった」。同情のつもりで数十万円の投資を決めた。社員はその後何度も訪れ投資を勧誘。出資額は9月までに約400万円まで膨らんだ。
     破綻を知ったのは10年3月。社員が真っ青な顔つきで訪ねてきて「倒産したみたい」と告げた。当初は「社員はどうなるのだろう」と心配したが、預けた資金が戻らないと知り悔しさが募った。「最初はきちんと配当も出ていたので信用してしまった。本当に情けない」とため息をつく。

    ・ 弁護士のコメント

     弁護団によると、同社が集めた資金は一部を除き、ほとんど運用された形跡がなかったという。荻野一郎弁護士(札幌弁護士会)は「勧誘して金融商品を売り続けないと配当できない仕組みだった」と指摘する。

     

    未公開株式実刑判決(神戸地裁H22・3・23)

    いわゆる未公開株式(上場されていない株式)を用いた詐欺行為につき、平成22年3月23日、神戸地裁で懲役4年の実刑判決が言い渡されました。

    http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010032301000610.html

    これは刑事裁判ですが、この他にも未公開株式被害は多発しており、被害回復のための民事裁判で、詐欺・公序良俗違反・不法行為等を理由とし、全額賠償を認める判決が出されています(東京地裁平成19年12月13日判決、仙台地裁平成21年12月22日判決等)。