弁護士メモ|千葉晃平のひとこと
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  • 【裁判・労働】海上自衛隊厚木航空基地隊自衛官の窃盗行為を理由とする免職処分が違法として取り消された事例(東京地裁H30・10・25)

    労働判例1201号84頁に掲載されています(確定)。

    窃盗行為の内容(栄養ドリンク1本を2回)と手続違反等から、国の裁量逸脱を認めたものです。

    非違行為と処分の均衡など、参考となるものです。

    【裁判・刑事】酒気帯び運転をした事実は認められないとして、運転免許取消処分を取り消した裁判例(東京高裁H30・9・27)

    判例地方自治447号63頁に掲載されています(確定)。

    1審(静岡地裁平成29年10月13日判決)と異なる判断で、入れ歯安定剤によるアルコール検知の可能性等に基づくものです。立証の考え方等、参考となると思われます。

    【裁判・労働】ホストクラブでの飲酒による死亡につきホストクラブの賠償責任を認めた裁判例(大阪地裁H31・2・16)

    労働判例1205号81頁に掲載されています。

    飲酒を強要し放置した事案です。一般的には特殊な労働環境と思われがちですが、労働法令に従った判断がなされたものとして、被害予防・救済に参考になると思われます。

    【裁判・労働】労働者の懲戒解雇無効等の本訴に対し、使用者(個人病院経営者)が行った反訴を違法とし、慰謝料20万円の支払いを命じた裁判例(横浜地裁H30・8・23)

    労働判例1201号68頁に掲載されています(控訴があったようですが控訴棄却となったようです)。

    懲戒解雇は無効とされています。訴訟(反訴)提起が相手方との関係で違法とされるのは、最判昭和63年1月26日(判例タイムズ671号119頁、判例時報800号3頁)で述べられた「

    民事訴訟を提起した者が敗訴の確定判決を受けた場合において、右訴えの提起が相手方に対する違法な行為といえるのは、当該訴訟において提訴者の主張した権利又は法律関係(以下「権利等」という。)が事実的、法律的根拠を欠くものであるうえ、提訴者が、そのことを知りながら又は通常人であれば容易にそのことを知りえたといえるのにあえて訴えを提起したなど、訴えの提起が裁判制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠くと認められるときに限られるものと解するのが相当である。けだし、訴えを提起する際に、提訴者において、自己の主張しようとする権利等の事実的、法律的根拠につき、高度の調査、検討が要請されるものと解するならば、裁判制度の自由な利用が著しく阻害される結果となり妥当でないからである。」が規範とされますが、本件はこれにあたるとされたものです。

    上記規範に該当するとされる事例は多くないなか、使用者による圧力・威迫的提訴に対する救済例として参考になるものです。

    【裁判・労働】産休及び育休を取得した労働者に対する解雇を、社会通念上相当とは認められず、均等法にも反するとして無効とした裁判例(東京地裁H29・7・3)

    判例タイムズ1462号176頁に掲載されています(控訴後和解)。

    本件解雇が妊娠等に近接して行われていることなども重視しており、いわゆるマタニティ・ハラスメントの予防・救済の観点からも参考になると思われます。

    【裁判・相続】共同相続人2名のうち1名が、被相続人名義の貯金全額を他の1名の同意を得て引出・受領した後、他の1名の同意を得ずに独占している場合に、法定相続分につき不当利得返還が認められた事例(徳島地裁H30・10・18)

    判例時報2412号38頁に掲載されています(確定)。

    預貯金の遺産分割対象性に関する最高裁平成28年12月29日(判例時報2333号68頁)のいわゆる射程距離にも関わるもので、争点として(1)本件貯金は遺産か、(2)不法行為・不当利得は成立するか、(3)不当利得額は法定相続分相当額か具体的相続分相当額かが争われたものです。

    結論としては実務上の取扱いに合致するものとは思われますが、理論面も含め相続紛争の処理として参考となると思われます。

    【裁判・労働】一審が否定した学芸員に対するパワハラ行為の違法性を認定した裁判例(名古屋高裁H30・9・13)

    労働判例1202号138頁に掲載されています。

    館長ら一定の地位にあるものから、採用間もない労働者に対し、「あなたはここの職員としてふさわしくないと言わざるを得ない」「ここでお願いする仕事はありませんよ」「非常識」「信頼関係ゼロ」などと述べられ、また、正式な辞令も交付されなかった事案です。

    一審(名古屋地裁平成29年9月28日)と判断が分かれている点も含め、裁判所の心証形成・認定の相違を感じとれる参考事例です。

    【裁判・民事】父親を請求者とする、長女(未成年者・死亡)に関する児童相談所の児童記録開示請求につき、行政の非開示決定を取り消した裁判例(山口地裁H30・10・17)

    判例時報2415号13頁に掲載されています(確定)。

    自殺した長女に関するもので、山口地裁は、当該死者との密接関連性、相続等から遺族等の自己の個人情報として請求しうるとしたもので、死亡した方の情報の取扱いに議論があるなか、実務上、参考となるものです。

    本年も宜しくお願い申し上げます(2020(令和2)年の司法関係者新年挨拶など掲載)

    本年も事務所一同、皆様・社会に役立てるよう日々業務に取り組みますので、何卒、宜しくお願い申し上げます。

     

    司法関係の挨拶です。現時点で新年のものが未掲載の機関もあり、就任挨拶等の掲載となっています。

    日本弁護士連合会・菊地裕太郎会長(1月1日掲載)

    https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/message.html

     

    最高裁判所・大谷直人長官(1月4日掲載)

    http://www.courts.go.jp/about/topics/sinnennokotoba_r02/index.html

     

    検察庁・稲田伸夫検事総長(2018(平成30年)7月27日就任挨拶)

    http://www.kensatsu.go.jp/kenjisouchou/index.htm

     

    法務省・森まさこ大臣(2019(令和元)年11月1日就任時訓示)

    http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00008.html

    【年末年始のご連絡】当事務所 1月5日(日)まで音声電話対応になります。

    本年もありがとうございました。
    お手数おかけしますが、12月28日(土)~1月5日(日)までの間、当事務所は音声電話対応となります。
    その間のご連絡は、FAX(022-713-7792)、メール(kc-law@bloom.ocn.ne.jp)、郵送にてお願い申し上げます。
    1月6日(月)から通常通りとなります。