弁護士メモ|千葉晃平のひとこと
  • HOME
  • >
  • カテゴリー: 裁判
  • 【裁判・労働】一審が否定した学芸員に対するパワハラ行為の違法性を認定した裁判例(名古屋高裁H30・9・13)

    労働判例1202号138頁に掲載されています。

    館長ら一定の地位にあるものから、採用間もない労働者に対し、「あなたはここの職員としてふさわしくないと言わざるを得ない」「ここでお願いする仕事はありませんよ」「非常識」「信頼関係ゼロ」などと述べられ、また、正式な辞令も交付されなかった事案です。

    一審(名古屋地裁平成29年9月28日)と判断が分かれている点も含め、裁判所の心証形成・認定の相違を感じとれる参考事例です。

    【裁判・民事】父親を請求者とする、長女(未成年者・死亡)に関する児童相談所の児童記録開示請求につき、行政の非開示決定を取り消した裁判例(山口地裁H30・10・17)

    判例時報2415号13頁に掲載されています(確定)。

    自殺した長女に関するもので、山口地裁は、当該死者との密接関連性、相続等から遺族等の自己の個人情報として請求しうるとしたもので、死亡した方の情報の取扱いに議論があるなか、実務上、参考となるものです。

    本年も宜しくお願い申し上げます(2020(令和2)年の司法関係者新年挨拶など掲載)

    本年も事務所一同、皆様・社会に役立てるよう日々業務に取り組みますので、何卒、宜しくお願い申し上げます。

     

    司法関係の挨拶です。現時点で新年のものが未掲載の機関もあり、就任挨拶等の掲載となっています。

    日本弁護士連合会・菊地裕太郎会長(1月1日掲載)

    https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/message.html

     

    最高裁判所・大谷直人長官(1月4日掲載)

    http://www.courts.go.jp/about/topics/sinnennokotoba_r02/index.html

     

    検察庁・稲田伸夫検事総長(2018(平成30年)7月27日就任挨拶)

    http://www.kensatsu.go.jp/kenjisouchou/index.htm

     

    法務省・森まさこ大臣(2019(令和元)年11月1日就任時訓示)

    http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00008.html

    【年末年始のご連絡】当事務所 1月5日(日)まで音声電話対応になります。

    本年もありがとうございました。
    お手数おかけしますが、12月28日(土)~1月5日(日)までの間、当事務所は音声電話対応となります。
    その間のご連絡は、FAX(022-713-7792)、メール(kc-law@bloom.ocn.ne.jp)、郵送にてお願い申し上げます。
    1月6日(月)から通常通りとなります。

    【裁判・建築】特定行政庁がした道路位置指定処分が無効とされた裁判例(さいたま地裁H30・11・28)

    判例地方自治450号77頁に掲載されています(確定)。

    道路後退について偽造の承諾書が使われていた事案で、行政の形式的審査権から被偽造者に負担を与える正当化根拠もなく、第三者との関係でも違法性が相当程度明白であったこと、さらには瑕疵の治癒も認められないとしたものです。

     

    道路位置指定の問題事例として参考となるものです。

    【裁判・民事】「工事請負契約書」「注文請書」などとの書面が存する会社間契約において、雇用類似の契約と判断された事案(東京地裁H30・1・26)

    判例タイムズ1463号190頁に掲載されています(控訴があったようですが本論点の判断は同様とのことです)。

    雇用や契約内容について、実態から判断する事例として参考となるものです。

    【裁判・民事】重度知的障害者の逸失利益につき賃金センサス・男女計・学歴計を用いて把握した裁判例(東京地裁H31・3・22)

    労働判例1206号15頁に掲載されています(確定)。

    被害者の方は施設入所中に事故死されたもので労働者ではないですが、労働判例に敬されており、その解説でも「本判決におけるKは労働者ではないが、障害者雇用における判示内容の重要性に鑑み掲載している」と述べられるとおりです。

     

    裁判所の考え方が示されている判示部分、下記抜粋します。

    障害者の雇用に関係する法令のうち、特に障害者の一般就労について中心的な位置を占める法律というべき「障害者の雇用の促進等に関する法律」(法)に着目すると、法は、今日までに数次の改正を経た上、障害者である労働者は、経済社会を構成する労働者の一員として、職業生活においてその能力を発揮する機会を与えられることを基本的理念とし(3条)、障害者である労働者は、職業に従事する者としての自覚を持ち、自ら進んで、その能力の開発及び向上を図り、有為な職業人として自立するように努めなければならない(4条)一方、全て事業主は、障害者の雇用に関し、社会連帯の理念に基づき、障害者である労働者が有為な職業人として自立しようとする努力に対して協力する責務を有するものであって、その有する能力を正当に評価し、適当な雇用の場を与えるとともに適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るように努めなければならず(5条)、国及び地方公共団体も、障害者の雇用について事業主その他国民一般の理解を高めるとともに、事業主、障害者その他の関係者に対する援助の措置及び障害者の特性に配慮した職業リハビリテーションの措置を講ずる等障害者の雇用の促進及びその職業の安定を図るために必要な施策を、障害者の福祉に関する施策との有機的な連携を図りつつ総合的かつ効果的に推進するように努めなければならない(6条)と定め、厚生労働大臣に障害者雇用対策基本方針の策定を命じている(7条)。そして、法は、障害者がその能力に適合する職業に就くこと(1条)を促進する措置として職業リハビリテーションの推進(8条ないし33条)を、雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会及び待遇の確保並びに障害者がその有する能力を有効に発揮することができるようにするための措置として障害者に対する差別の禁止及び合理的配慮(34条ないし36条の6)を、障害者の雇用義務等に基づく雇用の促進等のための措置として雇用義務制度(37条ないし74条の3)を、更に、これらの制度の実効性を高めるために、裁判によらない紛争解決制度を定めている(74条の4ないし74条の8)。なお、法7条に基づき策定された「障害者雇用対策基本方針」は、職業リハビリテーションの措置の総合的かつ効果的な実施を図るため講じようとする施策の基本となるべき事項、事業主が行うべき雇用管理に関して指針となるべき事項、障害者の雇用の促進及びその職業の安定を図るため講じようとする施策の基本となるべき事項を具体的に定め、また、差別禁止に関しては、法36条1項に基づき、事業主が適切に対処するために必要な指針として「障害者に対する差別の禁止に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針」が、合理的配慮に関しては、法36条の5第1項に基づき、事業主が講ずべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針として「雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会若しくは待遇の確保又は障害者である労働者の有する能力の有効な発揮の支障となっている事情を改善するために事業主が講ずべき措置に関する指針」が定められるに至った。以上のような法の定めが、知的障害者を含む障害者の一般企業への就労を積極的に推進していく大きな要因となることはいうまでもない。そして、実際の社会においても、特例子会社(法44条)の中には、単に雇用義務を履行するためという観点ではなく、知的障害者を含む障害者の有する能力を自社の事業ないし業務に活用して企業利益の創出や企業価値の向上につなげようとする観点から、障害者雇用を積極的に推進している企業も見られるなど(甲号証、証人K、知的障害者雇用に関連する社会の情勢も漸進的にではあるが改善されていく兆しがうかがわれる。このような事情に照らせば、我が国における障害者雇用施策は正に大きな転換期を迎えようとしているのであって、知的障害者の一般就労がいまだ十分でない現状にある(乙7ないし乙19、乙23)としても、かかる現状のみに捕らわれて、知的障害者の一般企業における就労の蓋然性を直ちに否定することは相当ではなく、あくまでも個々の知的障害者の有する稼働能力(潜在的な稼働能力を含む。)の有無、程度を具体的に検討した上で、その一般就労の蓋然性の有無、程度を判断するのが相当である。

    【裁判・民事】株主総会の違法な招集通知の作成・発生に関与した顧問弁護士らの不法行為責任を認めた裁判例(名古屋高裁H30・4・18)

    金融・商事判例1570号47頁に掲載されています(上告等あり)。

    原審(名古屋地判平成28年6月15日)は責任を否定しましたが、名古屋高裁は「弁護士として開催通知等の作成及び発送の手続きにあたった者である」として責任を認めたものです。 

    株式会社の運営は、法令に規定・趣旨に合致しない実態も少なくなく、対立的な関係も多いなか、司法の場における判断例として参考になると思われます。

    【裁判・建築】特定行政庁がした道路位置指定処分が無効とされた裁判例(さいたま地裁H30・11・28)

    判例地方自治450号77頁に掲載されています(確定)。

    道路後退について偽造の承諾書が使われていた事案で、行政の形式的審査権から被偽造者に負担を与える正当化根拠もなく、第三者との関係でも違法性が相当程度明白であったこと、さらには瑕疵の治癒も認められないとしたものです。 

    道路位置指定の問題事例として参考となるものです。

    【裁判・労働】二次下請従業員の樹木剪定作業中の落下事故について、一次下請・元請等の法的責任を認めた裁判例(東京高裁H30・4・26)

    労働判例1206号46頁以下に掲載されています(いずれの当事者との関係でも確定したようです)。

    一審(東京地裁平成28年9月12日)は、一次下請・元請等の法的責任を否定したこともあり、その判断の相違等も含め、下請・孫請の現場労働者の被害予防・救済に参考となると思われます。