弁護士メモ|千葉晃平のひとこと
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  • 化学物質過敏症の公務災害性を認めた高裁判決(広島高裁岡山支部H23・3・31)
  • 化学物質過敏症の公務災害性を認めた高裁判決(広島高裁岡山支部H23・3・31)

    労災申請、地裁段階では公務災害性を否定されていた事案につき、高裁で公務災害性を認めたものです(労判1036号50頁)。化学物質過敏症の統一的な定義や診断方法は確立されていないとしながらも、化学物質の存在、被災者の身体被害、医師の専門的判断等から判断したもので、近時の化学物質過敏症・シックハウス症候群の被害実態・研究診察の進歩からすれば、ある意味当然の結果ではありますが、理解不足の行政・司法判断が多い中、意義ある結論と思われます。