弁護士メモ|千葉晃平のひとこと
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  • 【裁判・金融商品】違法勧誘が行われていた商品先物会社において、勧誘を行っていない取締役の、内部統制システムの整備・運営義務違反・損害賠償義務を認めた裁判例(名古屋高裁H25・3・15)
  • 【裁判・金融商品】違法勧誘が行われていた商品先物会社において、勧誘を行っていない取締役の、内部統制システムの整備・運営義務違反・損害賠償義務を認めた裁判例(名古屋高裁H25・3・15)

    名古屋高判平成25年3月15日(判例時報2189号129頁)は、従業員が違法勧誘を繰り返していた商品先物取引業者の、直接勧誘を行っていない取締役らにつき、「控訴人会社の従業員が適合性原則違反などの違法行為をして委託者に損害を与える可能性があることを十分に認識しながら、法令遵守のための従業員教育、懲戒制度の活用等の適切な措置を執ることなく、また、従業員による違法行為を抑止し、再発を防止するための実効的な方策や、会社法及び同法施行規則所定の内部統制システムを適切に整備、運営することを怠り、業務の執行又はその管理を重過失により懈怠したものというべきである。」として、会社法429条1項(役員等の第三者に対する損害賠償責任)に基づき、損害賠償を命じました(過失相殺3割)。

    一審判決(名古屋地判平成24年4月11日・判例時報2154号124頁)も、取締役の内部統制システム整備・運営義務違反を認めていましたが、高裁段階でも認められたことで、さらに重要な意味を有するものと思われます(なお、上告等あり)。