弁護士メモ|千葉晃平のひとこと
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  • 【裁判・消費者】適格消費者団体の訴えに基づき、会員制冠婚葬祭業者の、途中解約の返戻金制限条項を無効・差し止めた事案(大阪高判H25・1・25)
  • 【裁判・消費者】適格消費者団体の訴えに基づき、会員制冠婚葬祭業者の、途中解約の返戻金制限条項を無効・差し止めた事案(大阪高判H25・1・25)

    本件は、消費者契約法13条に基づく内閣総理大臣の認定を受けた適格消費者団体である京都消費者契約ネットワークが、会員制冠婚葬祭業者において解約時に払戻金から所定の手数料が差し引かれる旨の条項(解約金条項)を使用していることにつき、係る各条項は、消費者契約法9条1号に定める平均的な損害の額を超える違約金を定めるものであり、また、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものである(同法10条)旨主張して、主位的に、解約金を差し引くことを内容とする意思表示等の差止めを求め、予備的に、控訴人らが現実に使用している約款等に基づく意思表示等の差止めを求めた事案であり、大阪高判(平成25年1月25日・判例時報2187号30頁)は、差し止めを認めたものです。

    一審の京都地判(平成23年12月13日・判例時報2140号42頁)も差し止め等を認めています。

    適格消費者団体の事案であること、個別的にも消費者契約法の具体的適用場面を示すことなど実務上も参考になると思われます。

    なお、京都消費者契約ネットワークのHPもあります判決文も掲載されています。

    HP → http://kccn.jp/

    判決文 → http://kccn.jp/tenpupdf/2012/20130125celemahanketu.pdf